社交ダンスで教え方の違いに矛盾を感じる時



社交ダンスは矛盾を感じることが多い。

 

習うこと、言われる事が同じコーチャーでも

真逆になることがあります。

 

僕も経験があります。

 

プロデビューして3年目くらいの頃、

東京にレッスンに行きました。

そしたら、コーチャーに

 

「チャチャチャは膝を曲げて踊れ!」

 

と習ったのね。

 

「えー?まじっすか?初めて聞きました。

ラテンは基本、膝を伸ばすんじゃないんですか?」

 

って思ったけど、怖くて言えないので、

素直に膝を曲げながら踊ってみた。

 

・・・ホントにこれでいいのかな?

なんかちょっと気持ち悪いんだけど。

 

でも

 

「そう、それでいい!」

 

って褒められるのね。

自分の中での判断基準では完全にアウトなんだけど、

それでいいって言われるからいいのかなぁ。

 

疑問を感じつつも習ったとおり、

膝をピーンと伸ばすことなく、どの場面でも緩めた。

 

立っているだけでも膝を曲げてる。

ニューヨークでも膝を曲げる。

 

マンボみたいなフィーリングだね。

ほとんどの場所で膝曲げた。

 

これ本当に大丈夫?

競技会で勝てるの?

 

負けそうな香りがプンプンしますけど・・・

半信半疑だったけど、やるしかない。

札幌に帰った来てからも一生懸命膝を曲げて踊る練習をした。

 

そしたら。

 

次の競技会でグンと成績が上がった。

 

北海道で初めて決勝に入ったのもその時期だったし、

1週間後のJBDF選手権では最終予選まで進出した

 

「おぉ、すげぇ・・・結果出たよ。」

 

面白いもので。

 

成績が出ることでコーチャーの言うことを

本気で信じられるようになるんだよね。

 

いや、今までも信じてないわけじゃないよ。

ちゃんと習ったことを一生懸命練習していたしね。

 

でも、

心の何処かでは、「ほんとにこれでいいのかな?」

っていう”ちっちゃい疑い”が残っていて

拭いきれなかったんだよね。

 

僕の素直じゃない性格のせいかもしれないけど(笑)

 

今度は膝を伸ばすの?

だけど、しばらくしてレッスンに行くと今度は

「膝を伸ばしなさい!」

と言われた。

 

同じ種目の同じステップでも膝を曲げなさいって言われたり、

伸ばしなさいって言われたり。

 

こういう”矛盾”がダンスにはしょっちゅうあります。

 

何故こう言われたのかということについて、

今の僕の解釈では、

 

・最初に膝を曲げなさいってに言われた時はどこも膝が

 曲がっていなくて、ピンピンに突っ張って踊っていた。

 

・だから膝を曲げなさい、と言われた。

 

・そして曲げ始めて、ちょうどいい具合に膝が曲がって

 ルックスが良くなった時期がたまたま競技会と

 ぶつかって、そこで良く評価された。

 

・だけどちょうどいいところを通り過ぎて、今度は曲げすぎて

 全部曲がってしまったから、伸ばせと言われた。

 

こうなります。

ダンスは”ちょうどいい具合”のところが大事。

 

ちょうど良いルックスが求められる。

 

ダンスの矛盾の考え方

習っていることは、

ある1つの目的地に向かっているようなもの。

ただ、その場所は地図で見るととても複雑な場所にあって、

そう簡単にはたどり着けない。

 

行き過ぎてしまったり、遠回りしてしまったり、

なんども道に迷いながら進んでいく。

 

その都度、コーチャーという羅針盤が

正しい道を示してくれる。

 

僕はこんな風に考えています。

 
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