社交ダンスの競技会はタイムテーブルがあります。
タイムテーブルを見れば、どの部門が何時に開催され何の種目を踊るのかがわかります。
ですが。
わかるのは僕たちダンス界の人であって、ダンスを知らない人が見ると専門用語だらけでわかりづらいと思うんですよね。
ってことで、日本インターナショナルダンス選手権大会のタイムテーブルを例にして、見方を世界一わかりやすく解説していきます。
こちらが2018年度の日本インターのタイムテーブルです↓
目次
競技セクションについての説明
セクションは以下のように決まっています。複数のセクションに出場することも可能です。
プロ・・・プロフェッショナル。プロの選手として登録している選手。年齢制限はありません。
アマ・・・アマチュア。アマチュア選手として登録している選手。年齢制限はありません。
ジュブナイル・・・12歳未満の選手
ジュニア・・・16歳未満の選手
シニア・・・35歳以上の選手
グランドシニア・・・55歳以上の選手
スーパーシニア・・・65歳以上の選手
本選とは?
タイムテーブルを見ると「本選アマLa」「本選プロSt」と書いてありますね。
本選が競技会のメインになりますので、見逃さないようにしましょう。
本選の他にライジングスターというセクションがあります(この大会ではありません)
シードとは?
シード権があると1次予選をパスして2次予選からの出場になります。
シードされるのは去年のダンス競技会で成績が良かったレベルの高い選手です。誰がシードされているのかは当日のプログラムに載っています。
ラウンドの見方
ラウンドは踊る予選のことです。
最後の決勝に行くには何度も予選を踊って、勝ち上がっていかなければなりません。
審査員が「良い」と認めたカップルだけ次の予選に進出できます。カップル数は以下のようになっています。
(例)
1次予選・・・192組
2次予選・・・96組
最終予選・・・48組
準々決勝・・・24組
準決勝・・・12組
決勝・・・6組
ラウンドごとに約半数のカップルに絞られていきます。
決勝に残るためには何回も踊る必要があるんですね。体力が必要です。
出場カップル数が少ないセクションでは、ラウンドの数が少ないです。
全ラウンドを続けて踊ることはありません。ラウンドごとの間は30分~1時間ほどあります。
組数とは?
そのセクションに出場するカップルの総数です。
競技種目の見方
La・・・ラテンアメリカン(Latin american)Lと略されることもあります。
St・・・スタンダード(Standard)。Sと略されることもあります。
種目は頭文字で表されます。
C・・・チャチャチャ(Cha cha cha)
S・・・サンバ(Samba)
R・・・ルンバ(Rumba)
P・・・パソドブレ(Paso Doble)
Ji・・・ジャイブ(Jive)
W・・・ワルツ(Waltz)
T・・・タンゴ(Tango)
Vw・・・ヴェニーズワルツ(Viennese Waltz)
F・・・スローフォックストロット(Slow Foxtrot)
Q・・・クイックステップ(Quick Step)
です。
CSRPと書いてあるところは、チャチャチャ、サンバ、ルンバ、パソドブレの順番に踊ることを意味しています。
セクションごとに踊る種目が違います。
種目に関してはこちらに詳しく書いていますので、参考にしてみてください。
ヒート数とは?
例えば、100組の選手が出場する場合、一度に全員が踊る事はできませんよね。
10組ずつ分けて踊ります。分けられたグループを順番に1ヒート、2ヒート、3ヒート・・・と呼びます。
アップ数とは
次の予選に上がることができる選手の数です。
35UPと書いてあれば「35組が次の予選に上がれる」という意味です。
予選では審査員が「いいな」と思った選手にチェックを入れます。チェックの数が多い順に次の予選に上がる人が決まります。
競技会に出場していた時はまず組数を見て、それからアップ数を見てました。何組が上がることができて、何組が落ちるのかがわかるので大体のレベルをつかめるからです。
平均UPとは?
1ヒートから次の予選に何組上がれるかの平均数です。
平均7UPと書いてあるところは、1ヒートから7組が上がることができます。
あくまでも平均なので、多少前後します。
1日目と2日目の違いは
大きな競技会は2日間に分けて行われます。
1日目はプロラテンとアマスタンダード
2日目はプロスタンダードとアマラテン
どちらの日に見に行ってもラテンとスタンダードの両方を見ることができるようになっています。
ゼネラルダンスタイム
ダンスタイムの事です。フロアでダンスを踊ることができますよ。
広いフロアで踊るのは格別で気持ちがいいです。
オープニングパレードに出られるのは?
5時ころから行われるオープニングパレード。
予選を勝ち残り、準決勝に進出したプロとアマチュアの選手によるパレードです。各選手の名前が紹介されます。
選手宣誓が行われることもあります。
アップ数フリーとは?
アップ数フリーとは、全員が次の予選に上がれることを言います。
誰も落ちることが無いんですね。なぜかというと、出場申し込みが少ないからです。
申込者が次の予選に上がる人数(UP数)よりも少ない時にアップ数フリー、つまりフリーパスになるわけです。
選手にとっては2回確実に踊れるので嬉しいかも?
オナーダンスとは?
優勝した選手はオナーダンス(honor dance)を踊ることができます。
訳すと「名誉あるダンス」という意味です。
競技会によっては1位から3位の選手までがオナーダンスを踊ることもあります。
ダンスの競技会は出るのも出ないのも自由?
社交ダンスの競技会は、出場するのもしないのも本人たちが自由に決めることができます。
出場しようと思えば日本国内でもたくさんの競技会に参戦できますし、海外の競技会にも出場できます。
誰が出るのかはいつわかる?
出場申し込みの締め切りは競技会の約1か月前です。
それからデータを作って発表するまで時間がかかりますので、誰が出場するのかがわかるのは競技会の2~3週間前になります。
最後に
社交ダンスの競技会について解説させていただきました。
さらに知りたいことがありましたら、コメントをお待ちしています。
コメント
質問です!
年齢制限がある区分ですが
カップルで年齢差がある場合は
どうなるのでしょうか?
よろしくお願いします…♪*゚
AKIさん、こんにちは。
JBDF北海道では以下のように決まっています。
シニア・・35歳以上の男女
グランドシニア・・・55才以上のアマチュア男子。パートナーもアマチュア女子で年齢は自由とする。
スーパーシニア・・・65才以上のアマチュア男子。パートナーもアマチュア女子で年齢は自由とする。
ジュブナイル・・・12歳未満の男女。女子同士も可とする。
ジュニア・・・12才以上16才未満の男女。但し、一方の年齢が12才未満でも可とする。また女子同士も可とする。
よろしくお願いいたします。
初心者です。一度競技会を見に行きたいと思っていますが、よく分からなくて、、参考になります!!
ライジングスター、気になりました。どんなセクションなのでしょうか?
また、ゼネラルダンスタイムでは観客が踊ることはできないですよね!?
すみませんが、よろしくお願いしますm(__)m
くみさん、こんにちは。
ライジングスター戦はクラスがC級・D級の選手が
出場できる競技会です。
若手選手の登竜門的な位置づけですね。
ゼネラルダンスタイムは観客が踊ることができるダンスタイムです。
ぜひお楽しみくださいね。
アマチュアの競技選手ですが、いつも疑問に思ってい
ることは、ヒート分けは、どのようにしているのでしょう
か。申込み順? 全くのアットランダム?
過去の成績で良かった人だけや悪かった人だけが同
ヒートや近くのヒートに固まらないようにしたりすること
もあるのでしょうか? 良い組が上手い具合に散ら
ばっているような事が見受けられたりもするので。偶
然かな?
渓月さん、こんにちは。
ヒート表は各選手の級や成績を参考にして
できるだけヒートごとのレベルが均等になるように作っています。
質問の仕方が悪かったようで失礼しました。
「同じ級、C級ならC級戦申込み者の一次予選を一ヒートは誰それ、二ヒートは誰それと、そのヒート分けとヒート順をどのように決めているのでしょうか?申込み書着順?アットランダム(適当に)?」という意味でしたが……。
>できるだけヒートごとのレベルが均等になるように作っています。
という事は、申し込み者の過去の成績を、毎度チェックしてヒート分けしているという事でしょうか?
もしそうならば大ごと、大変な作業ですね。
渓月さん
ある程度のヒート分けはパソコンがやってくれます。
過去の成績をチェックすることはありますよ。