第一次予選。
最初の種目ワルツ
「さて、どこからナチュラル・ターンを始めるかな・・
いつもの練習と同じように、ここにしよう」
基本的には、競技会の時はどこから
スタートしても問題ありません。
コーナー近くで壁斜めに向かってナチュラル・ターンを
してもいいし、短いLODから踊りだしても構いません。
ただ、できるだけ他のカップルとの衝突は避けたいので、
空いている場所を選びたいところです。
誰にもぶつからずに、スイスイ踊っている方が、
審査員からしてみれば目立つし見やすいです。
ちょっと踊ってはぶつかり、またちょっと踊っては
ぶつかり・・・だと、本人たちの気力も萎えるし、
審査員も時間が無いから、もっとスムーズに
踊る人を見ちゃいます。
そんなことにならないためにも
踊り始める場所は大事です。
フロアを見渡すと、空いている場所は結構あります。
空いている場所から始めればいいんです。
ところが、これがなかなか難しい。
いつも一定の場所からスタートする練習を
してると、本番でもその場所から始めたくなる。
あっち側に空いている場所があっても、
いつもと違う場所から始めるのが怖い。
競技会でスタンダードを始める位置を、
わかりやすく解説していきます。
目次
ワルツでぶつからないスタート位置は
ワルツだとフロアの短い端の部分から
ナチュラルターンして、長いLODに向かって
踊っていくのが一般的。こんな感じになるよね↓
僕もダンスを習いたての頃は、いつもここから
踊ってました。
でも、みんな同じ場所から始めるからどうしても
ぶつかっちゃうんですよね。
競技ダンスには「ここから始めなきゃいけない」という
ルールは無いから、短いLODから踊り始めても
いいんだよ。例えばこのような場所から↓
ここからナチュラルターンを踊っていけば、
ぶつかる確率は下がります。
ここから踊り始めれば、自分たちがいつもの
スタート位置に到着した時には、最初にそこにいた
人たちはもう移動していなくなってるからね。
スローフォックストロットでぶつからないスタート位置
スローフォックストロットの場合は角から
フェザーステップで始まることが多いよね。
こっちの角と、あっちの角にみんな集まって
スタートします。
でも冷静に考えると、ここから踊り始めると
中央付近で反対側から踊ってくる人とぶつかりそうに
なって踊りづらくなるのは目に見えてる。
だって、ほとんどの人がフェザーステップ、
リバースターンとつなげたルーティンだからね。
要領がいい人は、踊り始めの場所をずらして、
違う角からフェザーステップを踊り始めてるよ。
こんな感じです↓
ここから踊り出せば他のカップルと
衝突する可能性はグッと低くなるよね。
あとは、ここから踊り始めて続けることができる
ルーティンを考えておけば大丈夫。
スローフォックストロットはここから始める人は
滅多にいないから、目立ちますよ。
僕が審査員をしていると、たま~にここから
フェザーステップを踊り始めるカップルがいます。
すごく目に入っちゃうんだよね。
目立てるし、踊りやすい場所を確保できる穴場です。
フロアの真ん中から踊り始めるのはアリ?
思い切ってフロアの中央、ど真ん中から踊り始める
パターンもありです。こんな感じです↓
フロアの中央から踊り始めても
何も問題はありません。
ここから始めるとめっちゃ目立つよ。
ワルツもスローフォックストロットも
みんな同じ場所から始めすぎです。
ちょっとだけ思考を変えて、みんなと
違う場所から始めてみようよ。
それだけでフロアクラフトが
ぐんと良くなってくることがあるからね。
最初はナチュラルターンじゃなくてもいい
競技会に向けてせっかくたくさん練習をしてきて
いるのに、他のカップルにぶつかってばかりで
思うように踊れなかったらモヤモヤします。
誰ともぶつからないで練習通りにスイスイ
踊っていきたいじゃないですか。
だから、最初はナチュラルターン
じゃなくてもいいんです。
フロアのコーナーから始めてPPになって、
ナチュラルウィーブでもいいんです。
フロアの真ん中に立って、そこからコーナーに
向かって踊っていってもいいんです。
フロアの端から始めなければならないという
ルールは無いからね。
競技会をよく見てると、柔軟な人は
TPOに合わせて踊り始める場所を変えているよね。
誰もいないところを見つけて、1組だけ悠然と
スタートして、気持ちよさそうに踊ってるよ。
不安かもしれないけど、大丈夫。
そんなに難しい事じゃないから
失敗はしないと思うよ。
自分のルーティンって1周して出だしに戻って
繰り返しになってると思うのね。
PPから入っても全然大丈夫です。
結局は最初のナチュラル・ターンに戻るんだから。
練習の時ってそうやってるよね?
部分的に練習する時いっぱいあるでしょ?
そう考えると、競技会の時でもフロアの
どの場所からでもスタートすることが可能なんです。
もちろん、事前にパートナーとの打ち合わせは
しておくことを忘れずにです。
うまく、空いてる場所をみつけて
スイスイ踊れたらいいね。
人ごみの中から踊る場所を確保する方法
と言っても、どうしても人ごみに飲み込まれて
しまうことがあります。
そんな時に上手く抜け出す方法を伝授します。
時間差作戦
「みんなが動いてから2小節後に動き出す作戦」です。
ほとんどのカップルが同時に動き出してしまうので
ぶつかっちゃうんですよね。
なので、他のカップルが動き出して2小節後に自分が
動き出す作戦です。
2小節経つと、目の前にいたカップルはもう移動して
しまっているので自分の近くにはいません。
誰もいないところでのびのびと
踊る事ができるようになります。
「2小節も待つの?」って思うかもしれませんが、
時間にすればたった4秒程度です。
踊れる場所確保作戦
出だしのナチュラルターンは男性が前進します。
つまり、自分の進んでいく方向に踊れるための
場所が必要になります。
他のカップルが前方にいると、
邪魔になって進めないですよね。
自分が踊っていくための場所を確保する作戦です。
この作戦は、フロアに入って場所に立ったときに
女性が男性から3メートル離れて立ちます。
音楽が鳴ったら、すぐに近寄って男性と組みます。
すると、女性がさっきまで立っていた場所が
空いているので、踊るスペースを確保できると
いうわけです。
最初から2人が近い位置で立つより、ある程度
距離を置いて立つことで踊るスペースを
確保しているんですね。
焦って踊り出すのは一番よくない
人ごみの中に埋もれてしまった時、焦って
動き出すのが一番マズいです。
なぜなら、気持ちが焦るとボディが崩れるから。
崩れた状態で人ごみを抜けれたとしても、
審査員からいい印象は残らない。
しかも、一度崩れたボディやホールドを踊りながら
立て直すのはプロでも難しい事なんだよ。
焦らず、慌てず周りを見渡せば必ず道はあります。
冷静に開いているスペースを見つけて丁寧に
踊っていくことが大事です。
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