プロになると、世界チャンピオンを
はじめとする世界のトップクラスの選手に
レッスンを受ける機会がぐっと増える。
昔、スタンダードの世界チャンピオンだった
クリストファー・ホーキンス&ヘーゼル組に
習った時の話。
まだまだ下手な自分たちが、こんなすごい
ダンサーに習っていいんだろうか?って思ったけど、
彼らはとても良くしてくれた。
ヘーゼル先生はまず、
「踊ってるステップを最初から教えて」
と言い、一周分覚えてくれた。
そして組むんだけど、組んだ瞬間に、
今まで感じたことのない
異次元のボディに驚いた。
何だこの感触は?
例えるならば、
「倒れない、水の入った人型の薄い袋」
って感じだったよ。
ちょっと変な例えだけど・・・
人間の体の70%が水分でできている、
ってことを思い出した。
いや、それ以上だろう。
ヘーゼル先生の身体は95%くらい
水なんじゃないだろうか?
柔らかすぎて、関節がどこにあるのか
わからない。
しなやかさのレベルの桁が違う。
力は全く入っていないんだけど、
力強さ、存在感がある。
僕がどんなにおかしな動きやポーズをしても、
ぴったりくっついてきてくれる。
体のどの部分のコンタクトも外れない。
踊っていてとにかく気持ちがいい。
本当にすごいんだね。
世界チャンピオンのボディは水みたいだったよ。
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