男「あなたねぇ、その足のアライメントが違うんだよ!」
女「え~?ちゃんと横少し後ろに出してるよ・・・」
男「それは足の位置でしょ!」
何年か前、競技会の控室でこんなふうに
もめているカップルがいました。
会話の意味が分かりますか?
アライメントについて詳しく解説していきます。
目次
アライメントは足の方向のこと
アライメントとは部屋に対する足の方向です。
社交ダンスはすべてのステップの一歩ずつに
アライメント(足を向ける方向)が決まっています。
足の方向が決まることで、
「自分がどこに向かって踊ればいいのか?」
がはっきりするのね。
アライメントは男性も女性も決まっているよ。
例えば、
「LODに向けて」
「壁斜めに面して」
といった使い方をします。
アライメントの方向については後で詳しく
解説しています。
足の位置はアライメントとは違う
余談だけど、最初の会話に出てきたように
足の位置というのも別にあるんだよね。
ややこしいんだけど。
足の位置と言うのは、体重が乗っている足に
対しての他方の足の位置のこと。
右足に体重が乗っている時、左足を出す位置は
前・後・横・横少し後ろ・斜め前
などが考えられるよね。
出す足の位置と、アライメント(足の向き)は
分けて考えた方がわかりやすいんだよね。
なので、ダンスの教科書には
「アライメント」「足の位置」というのが
分けて書いてあるよ。
アライメントの8方向とは
話は戻るけど、アライメントは足の向きのことね。
教科書を見てみると、アライメントとは
「LOD」「中央斜め」「中央」「逆中央斜め」
「逆LOD」「逆壁斜め」「壁」「壁斜め」
の8つが記されています。
見ているだけで、頭痛くなってくるでしょ(笑)
僕が初めてアライメントを聞いたとき、
「無理!!」って思って、脳が拒絶したよ。
だってややこしいじゃんね。
そんなの知らなくたって踊れるしって思ったよ。
でも。
これを知っておくと後々、社交ダンスの話がスムーズに
理解できるので、ちょっとずつでも覚えてみよう。
図解するとこうなる。
線が微妙にブレてるのは酔っぱらって
書いたからじゃやないよ。ペイントで直線の書き方が
よくわからんかったからマウスで引いたらこうなった。
でもO型は細かいことは気にしない(笑)
この8つのアライメントは45度刻みになってる。
45度刻みで8つあるから
45×8=360
でちょうど1回転になるね。
さて、上の図をこの方向に持ってフロアに立ってみよう。
あなたが立っているのは図の真ん中、
線が交差している部分という設定になるよ。
立つときはLODに面して立つこと。
そこが基準になるからね。
LODがどっちかわからなければ、
壁に背中を付けて立つといいよ。
今向いている方向がLODだから。
アライメントは今立っている場所で考える
さっきの図をフロアに当てはめてみた画像がこうなる↓
フロアの中心の右側に立って、LODに沿った
アライメントは上図のようになるよ。
今、立っているのはアライメントの中心で4本の線が
交差している部分ね。
そしてLODの方向を見て立っている。
この図で言えば上の方向を見てる。
この場合、
右斜め前が「壁斜め」で右が「壁」ね。
左斜め前が「中央斜め」ってことになるわけ。
アライメントに関して注意しなければいけない点がある。
それは、
常に自分が向いている方向から考えるってこと。
場所で考えちゃいけないんだよね。
例えば。
壁に背中を付けて立った時、壁斜めの方向に
柱があったとする。そこで、
「壁斜めは柱の方向ね」って覚えちゃうとまずい。
壁から5歩前進したときには、柱はすでに
壁斜めの方向じゃなくなってるから。
この微妙なズレがダンス影響してくることがある。
だから、常に自分が立っている位置を基準に、
壁斜め、中央斜めと考えないといけないよ。
移動するとアライメントは変わる
次のLODに行くとアライメントはこうなる↓
アライメントの画像を回転させたから少し見づらいね。
LODが変わることでアライメントが変わってくる。
このLODまま、少し前進するとアライメントはこうなる↓
さっきと同じように見えるけど、よく見ると
「壁斜め」が指し示す場所が違うでしょ?
この図では「壁斜め」は左上の角の方向を指しているけど、
1つ前の画像では「壁斜め」は上の辺の真ん中付近を指している。
これがアライメントを場所で考えちゃいけない理由だよ。
立っている場所ごとに考える必要があるんだね。
ステップのアライメントが男性と女性で合ってないと、
動きはバラバラになって踊りづらくなっちゃう。
これが最初に紹介したカップルが揉めていた原因だね。
アライメントはもうちょっと細かく分かれているんだけど、
とりあえず8方向を覚えておけば対応できます。
まとめ
アライメントとは足の方向のことです。
全部で8方向あって、今自分が立っている場所は方向によって
アライメントは変化します。
コメント
前掛け先生
おはようございます。
毎日、楽しく拝読しています。
社交ダンスは、アメリカンスタイルを2年、インターナショナルを習い初めて6ヶ月になります。
今日のお話とは関係ないのですが、教えていただきたいことがあってメールをしました。
今、インターナショナルは個人レッスンでルンバのみを教えで頂いていますが、スタンダードも教えて頂いた方が良いのでしょうか。
因みにアメリカンスタイルを個人レッスンで習っていた時は、いろいろな種目を練習した方が良いからと、ラテンもスタンダードも教えて下さいました。
ご回答頂けましたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
みあさん、こんにちは!
アメリカンスタイル、インターナショナルスタイルについては
全然知らなかったので、ちょっと調べてみました。
どうやら僕が「社交ダンス」と言っているのは
インターナショナルスタイルのようですね。
そうですね、種目は多く習った方がいいですよ。
スタンダードもぜひ習ってみてください。
種目によってリズムや踊り方が違うので、
面白いですよ。
前掛け先生
おはようございます。
ご返信いただきありがとうございました。
今教えて頂いている先生に相談してみます。
まだ初心者ですけれど、なんとか早く上手になりたくて、まずは土台から!とインナーマッスルトレーニングにも通っています(^_^*)
先日、先生に「早く上手になってね。」と言われてしまいましたf^_^;
社交ダンス、楽しいです!、、、けど難しいですね〜
一歩一歩よ〜と自分に言い聞かせています(*^^*)
おはようございます。
アライメントのお勉強、財団の地域指導員の筆記試験の為に腐るほど
勉強しました。試験前は ステッピーのマスコットを白い箱の真ん中に置き、ステッピーのくちばしの向き=足の方向にしたりして。
先生がお描きになったのと同じ図を
今でもトイレに貼って眺めてます。
でも 練習とかで 二人で実際に踊ってるとグチャグチャになり、しまいにゃ進むべき方向を見失い体が拒絶してしまうことも・・
なんとなくでのリーダーと
一度でも その知識がインプットされた私。バトルになることしばしばです(笑)。
でも、知らないでやることと
知ってるけどなかなかできない・・とでは違うぞ、と信じて練習しています。
Pさん、こんにちは!
地域指導員の試験、ご苦労様でした。
あれ、かなり勉強しないと難しいですよね。
できるできないはおいといて、知ってるか知らないか
は全然違いますよ。
知識があるに越したことはありません。
頑張ってくださいね。
ハッキリ言って 不要です。
こういった用語は 『自分の伝えたい事を キチンと相手に正確に伝える為』 に存在しますが、
現実の先生様は (俺の思う)「あっちに行け!」 (俺の思う)「まっすぐだ!」 こんなバカばっかりです。
しっかり 試験して 講習して 学習して、いざ実際には 使っていない 使えていない愚か者のなんと多い事か・・・。(嘆き)
以前お話しした通り タイミングについても同じですよね?
近年レッシュ理論(4スタンス理論)により ようやく明らかになりつつありますが、
そもそもクロスとパラレルでは 「まっすぐ」「こっちが前」自体が 感覚的に異なるというのにね。
『めんどくさい』とか抜かし、こういった「正確に伝えようとする努力」を放棄しているクズ教師の絶滅を願ってやみません。
そうしたら社交ダンスももう少し 一般に受け入れやすくなるかもです。
こんなところで、4スタンス理論。
あれで説明すると、興味、湧いてくるね。
馬術で言えば、パラレル=walk、クロス=trot だけど、社交には、馬術で言う foxtrot にあたる動きがある。
>そもそもクロスとパラレルでは
>「まっすぐ」「こっちが前」自体が
> 感覚的に異なるというのにね。
わたしも、それ、重要だと思います。
パラレルからクロスに切り替わる瞬間とか、
逆にクロスからパラレルに替わる瞬間とか、
そういうのを調べて行くと、面白いですね。
この瞬間「まっすぐ」とか「前」の概念が
変わるので、物理的な方向も変わって行く。