腰痛持ちの生徒さんがいる。
スタンダードを頑張って踊っているけど、
腰の痛みに悩まされてる。
病院で検査をしたら
腰椎すべり症だったんだって。
でも、彼女はあきらめない。
なんとか痛みを感じずに踊れるように
あれこれ試行錯誤してる。
日曜日のパーティーに参加した彼女は、
スペシャルゲストのスタンダードデモを
じーーーっと見て観察し研究した。
何かを掴んだらしく、
「レッスンで試したいことがあるの」
と言って、早速真似をしていた。
何を真似したのか?というと、
「ボディを引きあげる」ということ。
ゲストの先生を見ていると、組むときに
女性がボディを引き上げてストレッチして
組んでいるのが印象に残ったんだって。
んで「これだ!」と思って、
レッスンで試してみたくなったと。
実際にボディを引き上げて踊ってみたら、
「腰が痛くない!」って喜んでた。
それは良かった。
ボディを引き上げるってことは、
背骨を上に伸ばすってこと。
社交ダンスで腰痛になる原因は背骨が
伸びきらず、後ろ側に折れた状態で
踊っているから。
特にスタンダードで女性はむやみに
後ろに反ってしまうと腰が痛くなる。
上手な人は後ろに反って見えるでしょ?
でも実際にどういうことを意識しているのか
聞いてみると驚くよ、きっと。
「上に伸ばそうと意識してる」
って答えるからね。
女性が反って見えるステップで
ルンバのドロップってあるよね?
女性がバンザイしながら後ろに反っていって、
手が床に付きそうなるステップね。
あれも女性は上に上にストレッチ
していった結果で出来ているんだよね。
だから、うまくいったときに一番ビリビリと
筋肉に刺激がくる場所は立っている足の
ふくらはぎ部分。腰じゃない。
ふくらはぎ部分の筋肉で床を押して
上に伸びていった結果で反ってるってこと。
スタンダードでも、同じように床をしっかりと
押して体を引き上げていくことが大事。
それに体が引きあがっていると、
足が軽くなるという嬉しい効果もある。
足が軽くなるとヒュンヒュン振り出すことが
できるから、踊りも軽くなってくるんだよね。
彼女が具体的に意識したのが
「骨のないお腹」の部分。
お腹には骨が無く、下には骨盤があって、
上にはあばら骨があるでしょ?
骨盤とあばら骨の距離を離すような意識で
お腹を伸ばしたんだよね。
この時に、背骨側も伸ばす意識も大事だよ。
そしたら腰に変な負担がかかることもなく、
しなやかに上に伸びた状態ができるよ。
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